家代々の繁栄、衰退と夫婦の関係

『易経』にある有名な言葉。「積善の家には余慶あり。積不善の家には余殃あり」。
人に恨まれるような方法で、自分の繁栄、成功を成し遂げた先祖のいる家系は、多くの場合、三代か四代で衰退し、最終的には絶えていくものです。人の怨念で本家は滅亡し、かろうじて、分家が残っているという場合も衰退傾向です。また、当主が愛人や妾をたくさんつくり、それぞれの女性を苦しませたケースでは、その後、女子しか生まれなくなったりして、家が絶えるのです。

家系の中に働く因果応報の仕組み

家系にも因果応報があり、善徳を積む家系では家運は繁栄し続いていくが、悪事を重ねて人を苦しめる家は、家系の寿命が切れて、絶家していくのです。子孫への一番の贈り物は夫婦が仲良くして、社会に善徳を積んでおくことなのだといえるでしょう。現代においては非常に難しいことでもあります。しかしながら、子孫が幸福になり繁栄する重要な要素は夫婦円満であることなのです。今、夫婦円満であるなら、子孫は、幸福で繁栄するのです。そして、今、夫婦が不仲であったり、妻がさびしい思いをしている家は、その影響は、子孫に出るのです。

夫婦円満が難しくとも子孫のために積善をしておこう

夫婦円満とはいかない家もあると思いますので、その場合は次善の策として、社会に善徳を積んでおくことだけは、しっかりと達成しておけば、子孫に余徳が流れ込みます。家が途絶えたり、子孫に不運が続く大きな原因が現在のあなたの生き方や社会貢献、そして夫婦関係にあるということを自覚しましょう。親の因果は子に報いるという言葉は真実です。エドガーケイシーのリーディングの中にも「家庭の中に天国を作れ」というのがありますし、神道でも夫婦円満の道をイザナギ、イザナミが教えています。夫婦、親子という仕組みは魂を磨くのに最適な仕組みであり、神様からの賜りものであるということもできるでしょう。

家伝の悪因縁を脱却して流れを変える方法はある

今生では、残念ながら円満夫婦とはいかないケースもありますが、親子の関係だけでもより良く整えていくことが大切です。その場合、男系継承としての家系は断絶することが多いでしょう。娘だけだったり、息子がいても、家系継承が困難かもしれません。あるいは自分がその息子や娘の位置にいるかもしれません。そのような場合も今の自分ができることで行き詰まりを打開する道がそれぞれに与えられているテーマです。