因果の法則と引き寄せの法則は相反しない

潜在意識に入った思考やイメージが現実を引き寄せます。この基本法則を活用して、メンタルの不調を治すこともできるし、理想や願望を叶えることもできます。引き寄せの法則を輪廻転生の世界観に適応させたものが、因果応報の法則です。

未来は今の自分の結果、今の自分は過去の自分の結果

この話をすると、時にこんな人がいます。「いくら今生で正しく生きていても、前世の悪業が返ってきて無慈悲な不幸にあうのであれば、恐ろしくて生きていられません」この考えは理解不足です。というのは、私達は日常の刻々で、たえず新しい想念を創造しており、それが潜在意識に蓄積して現実化作用を発揮しています。この刻々の作用は過去からめぐってくる因果の作用にも修飾を加えているのです。ただいま、ただいまをプラスの想念を主にして生きているのであれば、その明るく前向きな想念の作用が、過去からめぐってくる不運などが現実化する時に修飾を加えます。

前世の負債もただいまの生き方次第で大難が小難に変わる

同じ苦難でもそれがやってくる時の年齢や環境、周囲の状況などにより全然、影響力が違うことがあるのです。例えば、周囲に協力者や応援してくれる人がいると簡単に乗り越えられる試練でも、それがなく孤独な状況であれば、くじけてしまって乗り越えられないこともあります。プラスの想念がプラスの修飾作用を過去からのカルマに加えているがゆえに、「運命は変えられる」といえるのです。
さけられぬ試練でさえ、より乗り越えやすいような形で出てくるようになるのです。すでに出してしまったマイナスの想念の作用は、過去の思いでも前世の思いでも、残念ながらゼロにはできませんが、後から後から作り出している、ただいま、ただいまの己の想念により、たえず修飾を受けるということに目を向けましょう。

因果応報の法則とは「引き寄せの法則」と同一

過去や過去世の行為(行為の元は想念)が返ってくるといっても、まったく同一のものがくるわけでなく、同類の別物が来るのです。しかも、それはたえず刻々の自分の意識によって、大難が小難に、小難が無難に変化しうるものです。だからこそ、ただいま、ただいまの己の想念に気をつけるべきなのです。「どんどんよくなっていく」「災い転じて福となる」「私は守られているから絶対大丈夫」
こんな言葉の呪文を口癖にして、いつでもつぶやくようにすると効果的です。そして、利他の行為、積善を行うことで、福徳が授かり、幸運は増えていくのです。過去からの因果応報を否定することは、未来にむけての自分の努力が生み出す結果も認めないということになります。この矛盾を悟り、宇宙のありのままを観察できるようになれば、「因果応報の法則」とは「引き寄せの法則」そのものであるとわかるのです。